🌱 このページの目的

このページでは、フランス語の代名動詞(verbes pronominaux)を 基本の仕組み

  • よく使う動詞
  • 活用のポイント
  • 例文と音声での実践 の順に体系的に学べるようにまとめています。

日本人学習者がつまずきやすい「se の意味の多様性」「複合過去の一致」「目的語がある場合の例外」なども、例文とともに分かりやすく解説します。

🧩 代名動詞の基本事項

代名動詞とは、私(je)等の主語自身の行動や状態がその主語に返ってくることを表す動詞です。不定詞の前に再帰代名詞「se」(自分を、自分に 例:三人称の場合)がつき、動詞が主語に作用する形で使われます。

ポイントは以下になります。

  1. 代名動詞は日常の動作を表すときによく使われます
  2. 代名動詞の複合過去形は動詞の意味にかかわらず、必ず être が使われます
  3. 過去分詞は主語の性・数と一致させます

⚠️ 日本語話者が特につまずきやすいポイント

よくある間違い
  1. se の意味が一つではない(自分自身/相互/受動など)
  2. 複合過去で必ず être を使う理由が直感的に分かりにくい
  3. 過去分詞の性数一致が「目的語の位置」で変わる
  4. 代名動詞になると意味が変わる動詞がある(s’entendre など

これらを意識しながら例文を読むと理解が深まります。

📋 代名動詞の種類

種類 説明 訳・用法
自分自身の動作 主語が自分に対して行う動作 se lever 
se laver
起きる,立ち上がる
自分を洗う
相互動作 主語同士が互いに行う動作 se parler
se téléphoner
お互いに話す,話し合う
電話し合う
受動的な意味 「〜される」「自然に〜になる」 ça se voit
ça se dit
それは見られる,見ればわかる/一目でわかる
それは言われる,そう言うものだ/そういう言い方をする
意味が変わる動詞 代名動詞になると意味が変わる s’entendre
s’apercevoir
お互いに聞こえる,仲が良い/気が合う
自分に気づく,気づく/察する

🍎 代表的な代名動詞

代名動詞のフレーズ集
phrase 音声 コメント
se réveiller
(ス・レヴェイエ)
目が覚める
Je me réveille à 6 heures.
(ジュ・ム・レヴェイユ・ア・スィズール)
私は6時に目が覚める。
se coucher
(ス・クシェ)
寝る、床につく
ベッドに入る」という動作。睡眠そのものではない。
Je me couche vers minuit.
(ジュ・ム・クシュ・ヴェール・ミニュイ)
私は夜中の12時ごろ寝る。
se doucher
(ス・ドゥシェ)
シャワーを浴びる
Je me douche tous les matins.
(ジュ・ム・ドゥシュ・トゥ・レ・マタン)
私は毎朝シャワーを浴びる。
se reposer
(ス・ルポゼ)
休む、休息する
身体的にも精神的にも「休む」
Je me repose un peu.
(ジュ・ム・ルポーズ・アン・プ)
ちょっと休むよ。
s'habiller
(ザビエ)
服を着る
「服を着る」全体の動作。衣服の種類は後ろに置く。
Je m’habille rapidement.
(ジュ・マビイユ・ラピッドマン)
私は素早く服を着る。
se déshabiller
(ス・デザビエ)
服を脱ぐ
s’habiller の反対。
Il se déshabille avant de dormir.
(イル・ス・デザビイユ・アヴァン・ドゥ・ドルミール)
彼は寝る前に服を脱ぐ。
se maquiller
(ス・マキーエ)
化粧する
「化粧する」全体の動作。
Elle se maquille tous les matins.
(エル・ス・マキイユ・トゥ・レ・マタン)
彼女は毎朝化粧する。
se préparer
(ス・プリパレ)
準備する
目的に応じて pour + 動詞 がよく続く。
Je me prépare pour sortir.
(ジュ・ム・プリパール・プール・ソルティール)
出かける準備をする。
se dépêcher
(ス・デペシェ)
急ぐ
命令形が超頻出。
Dépêche-toi!
(デペッシュ・トワ)
急いで!
s'amuser
(サミュゼ)
楽しむ
On s’amuse bien ici.
(オン・サミューズ・ビヤン・イシ)
ここはとても楽しいよ
s'ennuyer
(サンヌイ)
退屈する
amuser の反対イメージ。
Je m’ennuie à la maison.
(ジュ・マンヌイ・ア・ラ・メゾン)
家で退屈している。
s'asseoir
(サスワール)
腰掛ける
Je m’assois ici.
(ジュ・マソワ・イシ)
ここに座るよ。
se promener
(ス・プロムネ)
散歩する
語幹変化(è)に注意:je me promène
Nous nous promenons dans le parc.
(ヌ・ヌ・プロムノン・ダン・ル・パルク)
私たちは公園を散歩する。
s'arreter
(サラルテ)
止める
「止まる」「立ち止まる」。
-他動詞 arrêter(止める)と区別。
Le bus s’arrête ici.
(ル・ビュス・サレート・イシ)
バスはここで止まる。

🔁 代名動詞の活用 直説法現在と複合過去

代名動詞の活用表
活用 つづり 読み方 音声
直説法現在 je me lève わたしは、起きる ジュム・レヴェ
tu te lèves あなたは、起きる チュ・テ・レヴェ
il/elle/on se lève 彼/彼女/私たちは、起きる イル/エル/オン・ス・レヴェ
nous nous levons 私たちは、起きる ヌ・ヌ・ルヴォン
vous vous levez あなたは、起きる ヴ・ヴ・ルヴェ
ils/ells se lèvent 彼ら/彼女らは、起きる イル/エル・ス・レヴェ
複合過去 je me suis levé(e) わたしは、起きた ジュム・スゥィ・レヴェ
tu t'es levé(e) あなたは、起きた チュ・テ・レヴェ
il s'est levé 彼は、起きた イル・セ・レヴェ
ell s'est levée 彼女は、起きた エル・セ・レヴェ
on s'est levé(e)(s) 私たちは、起きた オン・セ・レヴェ
nous nous sonmmes levé(e)s 私たちは、起きた ヌ・ヌ・ソン・レヴェ
vous vous êtes levé(e)s あなた(たち)は、起きた ヴ・ヴゼット・レヴェ
ils se sont levés 彼らは、起きた イル・ス・ソン・レヴェ
ells se sont levées 彼女らは、起きた エル・ス・ソン・レヴェ

💡 複合過去の性数一致について

代名動詞の複合過去では、過去分詞は「se が目的語のとき」に主語と一致します。 しかし、se が間接目的語で、後ろに本当の目的語(体の部位など)がある場合は一致しません。

① 性数一致する例

  • Elle s’est levée.
    意味:彼女は起きた(=自分自身を起こした)
    • se lever は「自分自身に対する動作」
    • se = 目的語(=彼女自身)
    • 目的語が 動詞の前 にあるので一致が必要
      だから:
  • 主語 elle(女性・単数)に合わせて levée(語尾変化する

② 性数一致しない例

  • Elle s’est lavé les mains.(一致しない:目的語 les mains が後ろ)
    意味:彼女は手を洗った
    だから:
    • se laver les mains は「自分の手を洗う」
    • 本当の目的語は les mains(手) しかも
    • 目的語が動詞の後ろにあるse は「自分に」という 間接目的語 の役割のため
  • lavé(語尾変化なし

📙 代名動詞の使い方:口から覚えるフレーズ集

活用のポイントに沿ったフレーズ集です。フレーズごとに「主語+代名動詞」をリズムで覚えましょう。  

代名動詞のフレーズ集
phrase 読み方 音声
Je me couche à 11 heures. 私は11時に寝る。 ジュム・クシェ・ア・オンザー
Il se lave les mains. 彼は手を洗う。 イル・ス・レヴェ・レ・マン
Tu t'appelles comment ? 君はなんて言うの。 チュ・タペル・コモン
Ce vin se boit frais. このワインは冷やして飲む。 ス・ヴァン・ス・ボア・フレ
Il se moque de moi. 彼は私をバカにする。 イル・ス・モケ・ドゥ・モア
Ils se telephonent tous les jours. 彼らは毎日電話しあう。 イル・ス・テレフォネ・トゥ・レ・ジュー
Ils se sont parlé comme des adultes. 彼らは大人としてお互いに話しました。 イル・ス・ソン・パルレ・コモン・デザデュルト
Je finis mon verre et je m’en vais. このグラス空にしたら、帰るよ。 ジュ・フィニ・モン・ヴェール エ ジュモン・ヴェ
On s'est vu/dit/aidé. 私たちは会った/言った/助け合った。 オン・セ・ヴ/ディ/エデ
On s'est rencontre au travail. 私たちは職場で出会いました。 オン・セ・ランコントゥレ・オ・トラバイユ
Elle aime se maquiller avant les fêtes. 彼女はパーティーの前にメイクをするのが好きだ。 エレーム・ス・マキエ・アヴァン・レ・フェット
Ils ne se sont pas revus depuis longtemps. 彼らは長い間再会することがありませんでした。 イル・ヌ・ス・ソン・パ・レヴュ・ドゥピュイ・ロントン
Ils ne se revoient plus. 彼らはもう再会しません。 イル・ヌ・ス・ルヴォア・プルㇲ
Nous nous sommes bien amusés à Montréal. 私たちはモントリオールで楽しみました。 ヌ・ヌーソンム・ビエン・アミュゼ・ア・モンレアル
Va te changer, tu vas te salir. 着替えて、汚れるよ ブァ・テ・シャンジェ チュ・ヴァ・テ・サリ
Peut-etre vont-ils se revoir. 彼らはたぶん再会するでしょう プテト・ヴォンティル・ス・ルヴォア

📝 代名動詞が aimer(~するのが好きだ)などの動詞の後に不定詞として続く場合

  • se の部分は主語に合わせて必ず変化させるのが鉄則です。
  • たとえメインの動詞(aimer)が活用していても、後ろに続く代名動詞の「再帰代名詞」部分は、主語と一致させる必要があります。

🧩 aimer + 代名動詞(se promener)の変化一覧

主語 例文 カタカナ読み 意味
Je J’aime me promener. ジェム プロムネ 私は散歩するのが好きです。
Tu Tu aimes te promener. テュ・エム トゥ プロムネ 君は散歩するのが好きだ。
Il / Elle / On Il aime se promener. イレム プロムネ 彼は散歩するのが好きだ。
Nous Nous aimons nous promener. ヌゼモン プロムネ 私たちは散歩するのが好きです。
Vous Vous aimez vous promener. ヴゼメ プロムネ あなたは散歩するのが好きです。
Ils / Elles Ils aiment se promener. イル・ゼム プロムネ 彼らは散歩するのが好きだ。

🧩 ポイント解説

  1. 再帰代名詞の変化: 表の太字部分(me, te, se, nous, vous, se)に注目してください。これらは主語に対応して形が変わります。 不定詞(原形)のままだからといって、すべてを se promener にしてはいけません。
    • Je → me
    • Tu → te
    • Il/Elle/On → se
    • Nous → nous
    • Vous → vous
    • Ils/Elles → se
  2. エリジオン(省略): もし代名動詞が母音や無声の h で始まる場合(例:s’habiller「服を着る」)、me, te, sem', t', s' になります。
    • 例:J’aime m’habiller. (ジェム ビエ / 私は服を着るのが好きだ)
  3. 語順: 「主語 + aimer(活用形) + 再帰代名詞 + 動詞の原形」の語順になります。

🧭 次に学ぶと良いページ

  • 再帰代名詞の位置(me / te / se)の並び
  • 代名動詞と非代名動詞の意味の違い
  • 朝のルーティンで使う動詞まとめ

🧠 まとめ

  • 代名動詞は “se + 動詞” の形で、自分自身・相互・受動など複数の意味を持つ
  • 複合過去では être を使い、性数一致に注意
  • 日常動作で頻出するため、例文と音声で慣れるのが近道